大和徒然草子

奈良県を中心とした散歩や歴史の話題、その他プロ野球(特に阪神)など雑多なことを書いてます。

奈良盆地一望の絶景を誇る巨大中世山城・龍王山城

奈良県天理市の龍王山城は奈良県下最大級の中世山城です。 北城、南城の二つの曲輪群からなる巨城で、北城は複雑な曲輪の構造や堀切、石垣などの遺構が残り、南城本丸は龍王山山頂で奈良盆地一望の絶景スポット。 大和の有力国人・十市氏の栄枯盛衰の舞台と…

山城国一揆の拠点・上狛環濠集落(大里環濠)と茶問屋街(福寿園)・旧山城町中心街区を巡る

京都府木津川市のJR上狛駅西側に広がる旧山城町中心地域は、中世の環濠集落と幕末以降発展した茶屋問屋街の町並みが残ります。 上狛環濠集落は京都府下最大級の環濠集落で、一部の環濠は農業水路として両行に残ります。環濠集落南側の茶問屋街には、幕末から…

戦国大和の最前線~片岡城~AR(拡張現実)で在りし日の城郭の姿を偲ぶ

奈良県上牧町の片岡城跡は、城域のほとんどが民有地で、以前は立ち入りできる場所がほとんどなく表面観察できる遺構も限られていましたが、近年城跡が整備され、主郭にも立ち入ることができるようになりました。 城跡には片岡城の往時の姿をCGで再現したAR(…

戦国大和の覇者、筒井順慶の居城・筒井城の歩き方

奈良県大和郡山市にあった筒井城は中世大和の主要な国人領主だった筒井氏の居城で、奈良盆地の中世城郭としては最大規模を誇ります。 廃城後、城跡は市街地の中に埋もれていきましたが、内堀や外堀の一部は残り、かつての堀跡は多くが水路に形を変え残されて…

竜田越え奈良街道・西和最大の宿場町、龍田。旧街道沿いの町並みと龍田神社、中井正清ゆかりの古刹とぽっくり寺・吉田寺を巡る

奈良県斑鳩町にある龍田神社を中心とする龍田の町は、竜田越え奈良街道に面する市場町として鎌倉時代から栄えた歴史ある地域です。 江戸時代からの町屋が残る町並みや徳川家康お抱えの大工棟梁となった中井正清ゆかりの寺院や、ぽっくり往生の寺など見どころ…

紅葉の名所・竜田公園を外堀とした幻の城郭・龍田城(龍田陣屋)

奈良県斑鳩町の紅葉の名所・竜田公園の東側一帯は、「賤ケ岳の七本鎗」の一人で、豊臣秀頼の家老であった片桐且元の居城・龍田城がありました。現在は城地のほとんどが住宅地となり、遺構は内堀の一部しか残されていませんが、古絵図と見比べながら現地を歩…

思ってたんと違う(12)どうする家康!?神君伊賀越え~異説大和越えルート・決死の逃避行で大和を越えた家康

2023年大河ドラマの「どうする家康」でも、山場エピソードの一つとなるのが、本能寺の変後に堺から領国三河への決死の逃避行「神君伊賀越え」で、徳川家康人生最大の苦難の一つとされます。 堺を発った家康は山城から信楽、伊賀と経由して伊勢に抜けたという…